fc2ブログ

膝の力が抜ける 

最近、「膝の力が抜ける」「膝に力が入らない」

という症状の方が多いです。


この症状で、膝の筋トレをする方が見受けられますが

このような症状の場合、膝の筋肉がなくなっているという訳ではないのです。


マラソンの最後の方で、フォームがバラバラになり、フラフラ走っているランナーを見たことがありませんか?

呼吸が苦しくなって、肩で息をして、フラフラになってしまっているんですね。

お酒を飲みすぎてもフラフラして酩酊歩行しますが、

これらは、いずれも酸欠状態です。

酸欠で、脳にも下半身にも酸素が行き届かなくなり、力が入らなくなります。


日常生活でも膝に力が入らない方には次のような傾向があります


・力む、緊張する
・背筋が弱い
・過度の運動で疲労が取れていない
・普段から呼吸が浅い
・ストレスを抱えている
・肩こりがひどい(自覚のない方が多いですが)


この症状を改善するには

・上半身のトレーニング
・マッサージやお灸
・腹式呼吸

で、上半身の緊張を取ることが大事です。

スポンサーサイト



走ると力が抜ける 膝に力が入らない 

20才 陸上部


ジョグをすると着地時に膝に力が入らない、抜けるような感覚があるという症状で来院されました。


過去に怪我がなかったので、その場合、原因はトレーニングや走り方に癖があるケースが多い為、

普段の筋トレを見せてもらいました。


弱点及びフォームの見直しは

腕立てとランジのフォームでした。



○腕立て⇒右脇が開く

*この癖は走りにも出ます。走るときにも右脇が開いてしまい、そうすると重心は左にかかりやすくなります。

そうすると左足の方が疲れやすくなってしまい、その積み重ねで力が入らない足になってしまいます。



○ランジ⇒肩甲骨を締めていない

*体のバランスは主に上半身で取ります。例えば片足で立つときは両手を広げたほうがバラ ンスが取りやすいですね。

肩甲骨を締めてトレーニングを行わないと、日常生活でも走るときでも猫背になり、バランスの悪い体になります。

宿題として、回数よりも、鏡でフォームをチェックしながらのトレーニングをするようにお教えました。


次週に様子を伺うと、走っても抜ける感じや力が入らない、という症状はなくなったと喜んでおられました。
過去にケガがなかったので、フォームの見直しだけで改善できました。


ひと言)
この症状では上半身に問題があることが多いです。トレーニングは回数よりも質です。フォームをチェックしましょう。






半月板損傷 

45才 男性 トレイルランニング


症状)

2週間前から膝の内側から裏にかけて痛む

・押して痛い

・あぐらをかくと痛い

・階段の下りで多少痛い

・10キロ走がると痛みが増し、足を引きずる

・走ると足首が痛い



過去の怪我 )

ぎっくり腰(数回)、足首捻挫



初回

足首捻挫が半年間治っていない状態と、何度も腰を痛め無意識で腰をかばうフォームでラン

 

ニングしているため、左右の下肢の筋肉バランスが悪いことと、背中~腰の疲労が溜まり

 

筋肉はガチガチです。




長距離走で除々に痛くなる場合は膝だけでなく、全身の疲労と筋肉のバランスが原因の1つ

 

なので まずは全身の筋肉を緩めていきました。

背中~腰は数回で取れる硬さでなく、かなり無理してトレーニングしていたことが表れています。



また、あぐらで膝に痛みが出ることから膝の関節が捻じれも原因の1つです。

捻じれの矯正をしましたが、すぐに戻ることから(軽いものは手での矯正で戻ります)

捻れたまま固まっている状態なので捻れを矯正するバンドを日常してもらうことにしました。

そして、筋トレ、ランニングは2週間禁止としました。



初回では痛みの変化はなく、



2,3回目で階段での痛みがなくなったため


ランニング15キロ行い、膝の内側が引きつる程度。

また、膝自体の捻じれは解消したのでバンドははずしてもらう。




4回目 


15キロ走るも痛みが再発するが、1週間後には痛みがなくなるという症状。

念のため今週は5キロ以内のランニングに抑えてもらう。

*このように痛みが日にちの経過と共に軽減している場合は、酷い筋肉痛と考えられます。


また、下肢の弱っている筋肉の筋トレと、痛む足とは反対側の足に疲労が溜まっているので
そのマッサージを自宅でも行ってもらう。




5,6回目は同じ症状が続く。 



7回目


背中、腰の筋の硬さもようやくやわらいでいできました。

15キロのランニングでも痛みがなくなったので、距離を伸ばしてトレイルランニングの方も
軽く行ってもらうことにしました。


また、今まで走る時には不安がある足首にテーピングをして走っていたようですが、
足首の状態を確かめるためにテーピングをしないで走ってもらうことにしました。




8回目

足首にテープをしない方が全体の動きが良かったらしく、30キロ走っても痛みは多少で
1週間で痛みはなくなる。

落ちていた足の筋肉も大分張りが出てきて、太さもほぼ戻ってきました。

 

9,10回目

30キロ以上走っても痛みが1,2日で痛みがとれ、背中も柔らかい状態になり安定した状態になったので、

あとは自己メンテナンスを教え終了としました。


*膝に症状は出ていますが、主な原因は他のところにあるという典型的な症例でした。

 

 

 また、過去に痛めた箇所は無意識にかばってしまいますので、柔軟や関節の可動域だけでなく筋トレまで行わないとバランスを除々に崩して痛みを招きます。

 

 

むらかみ予防医術研究所 

 









半月板損傷 

32才 男性

自転車で転倒し左膝を捻り、整形外科でMRIを撮り半月板損傷を診断され、ギブス固定。


症状)

・膝がロックした状態で膝が曲がらなく、動かすと痛い。

初回)

ギブスを取り外し、静止時の膝のズレを取り除くと膝は90度まで屈曲出来るようになり
患者さんも急に曲がるようになったので、びっくり!

更に曲げていくと膝の裏が痛いようなので、検査していくと筋肉の問題だとわかり施術する。
ここでロック状態は解消されました。

立位で体重をかけると、膝が痛いので検査すると、靭帯が緩んで痛みが出ていまいた。
その部分を固定しながら曲げると痛みが消失するので、ベルトで固定。

自己療法を教え終了。

2回目)

ベルトを緩く巻いて1時間も歩行したため、ロックはないが、痛みが再発。
靭帯の代わりなので強く巻いていないと、痛みが再発してしまう例です。

3回目)


・膝の上と裏に何か溜まっている感じ

・膝下に少しズキッと痛む

大腿骨と脛骨の軸のズレを戻し、上記の症状は改善。

階段、屈伸、歩行も問題なくなったので、終了としました。



半月板損傷 

29才 女性

3,4ヶ月前から両膝の下の方が痛くなる。

最初は右膝が痛くなりその後左膝も痛くなる。

整形外科では右膝は変形性膝関節症、左膝は半月板損傷と診断される。
 
症状)

・右膝は階段の下りや、立ち上がりや座る時に痛む。

・左膝は5分くらい歩くと痛む。


初回)

左膝は靭帯の緩みがみられたので、緩みが回復するまで1ヶ月程サポーターを着用。

右膝は筋肉の硬縮を全体的に取り、その場で屈伸の痛みはなくなる。


2回目左の痛みは全く無くなり、右の膝は階段でまだ痛む。

右膝は階段での痛みが残っていました。

原因を探していくと、ハムストリングスの硬縮がまだ残っていたので、入念に緩めていくと
階段の昇降での痛みも消失しました。

この場合の変形性膝関節症の主な原因は、筋肉の疲労からですが痛み出してからまだ日が浅かったので短期間で回復しました。

また、再発防止のため自己療法をお教えしました。